県内建設業界初、DX認定取得! 様々なデータを駆使したDXの取り組みで、変化にいち早く対応していく環境づくりへ
タナカホーム株式会社「家づくりは幸せづくり」を経営理念に掲げ、50年活動を続けてきたタナカホーム株式会社。質の高いサービス提供と従業員が働きやすい職場を目指し、DXを積極的に推進されています。今回は、DXを長期的に実現するための秘訣について、金田一光徳 代表取締役社長とIT推進室 高田京子 室長にお話しを伺いました。(以下、金田一社長、高田室長で表記。)
- 事業内容
- 新築住宅、分譲住宅、リフォーム、不動産売買
- 社員数
- 53人(2023年11月時点・パート含む)
DX認定取得まで
DXに挑戦に至った背景について教えてください。
金田一社長
新規採用をはじめたのが現状を見直すきっかけになりました。それまでは、残業が当たり前の働き方をしていてこのままでは、20代が入社したい企業にならないだろうなと。そこで、残業時間の削減を掲げ 、デジタルツールを積極的に活用しはじめました。働く時間を可視化し月毎に集計を続けたことで、毎年少しずつ残業時間を削減できています。
また長時間労働にとどまらず、建設業界では人材不足、技能継承などの課題が生じており、それらの課題を克服することや、目まぐるしく変化するデジタル技術と社会環境の変化に迅速に対応するためには、デジタル技術を活用した経営体制を整えることが必須だと考え、DXの挑戦に至りました。
デジタル技術を活用した方針の共有、戦略の決定・実行までのスピードの向上、IT化による生産性の向上で顧客満足度を高め、地域社会に必要とされる企業に成長していきたいと考えています。
DX認定はどのような経緯で取得されたのですか。
金田一社長
DX推進にあたり、勉強会に出席をしていたところ、同じく受講していた経営者仲間に進められました。建設業は、2024年問題もあり従業員の働き方改革に待ったなしで取り組まなければならない状況です。国の方針に沿っている基準であるDX認定を取得することで、自分たちの取組を客観的に評価いただける機会であると思い申し込み、見事取得できました。
DX推進するための組織づくり
DX推進室はどのような役割を担っているのですか。
金田一社長
社内全体でスピード感を持ってDXを進めるため、2021年にIT推進室を新設しました。当時、経理部門だった高田さんですが他職員よりも基礎的なITスキルが高く、それを生かして周囲のサポートする場面も多々あったため抜擢しました。
高田室長
元々ITを生かした仕事をしていた経験もあり、会社としてデジタル化を進めていくことには前向きでした。また、デジタル化することで生産性向上や効率化に直結しそうな部分がある程度見えていたため、すぐにDX計画の策定に着手できました。
開設当初から現在までどのような経緯でDXを進めてきましたか
高田室長
最初は社内横断的に、ある程度情報を理解しなければならなかったので、ベンダーとの会話に積極的に参加し社内システム含む仕組みを理解することに努めました。徐々に必要なコンテンツやスケジュールをイメージすることができ、まずは社内書類やマニュアルをデータ化して、社内ポータルサイトをGoogleのサービスであるLooker Studio(ルッカースタジオ)で整備しました。ポータルサイト開設当初は、一部から「絶対使わないですよ」と声があがっていたものの、会議資料や社員データを蓄積し活用を進めることで、今ではなくてはならないものになりました。他社からはポータルサイトを制作して欲しいという声もいただき大変嬉しいです。
最近では、人事管理システム構築のためSmartHR(スマートHR)も導入し、順調にデジタル化を進めることができています。(SmartHR導入時は非常に大変でしたが…笑)
かなり順調に見えますが、要因はどこにあるのでしょうか。
高田室長
1つ目は、毎月1回社長と一対一でミーティングを実施しています。そこで提案し、意思決定がスムーズに行われます。
また、社長からの希望含めた情報交換もしているので次回までの課題や進めるべきことが明確になります。
2つ目は、毎月の評価で進捗管理ができていることです。定量・定性の両面からフィードバックをもらうことが、定期的にアウトプットを出し続けられる秘訣かと。
IT推進室から全社への広がり
DX推進を本格的にはじめたときの社内メンバーの雰囲気はどうでしたか。
高田室長
前向きな人が多数派でしたが、中にはやはり難色を示す方も一定数いました。そういった方も徐々にではあるもののデジタルツール利用に慣れ、重要性を実感しています。
何か特別に取り組んでることはありますか。
金田一社長
コミュニケーションを大切にすることは意識しており、普段から従業員同士でランチをしたり、誕生日には私も直接お祝いしています。また、Looker Studioの具体的な運用方法を考える課題を全部署に与えて大会を実施し、優勝者には賞金を用意しました。全員が取り組む仕組みとわからない人は見捨てず教える文化の醸成ができたように感じます。
今後の展望はいかがでしょうか。
金田一社長
各部署のデジタル人材育成を目指しています。
また、今後はデジタルに特化した人材を採用することで、デジタル推進室強化も図りたいです。
高田室長
全体会議でもデジタル啓発運動を試行錯誤しながら実施しています。最近ではIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が発行する2〜3分程度のshortセキュリティ動画を配布しました。研修終了後、コンテンツに対しての質問も出てきて社内の雰囲気が自然とデジタル化に向いている気がします。
DX推進に必要なこと
これからDXをすすめたい企業に一言お願いします!
高田室長
完璧にやろうとせず、まずはスタートしてみましょう!
触らないとわからないこともあり、私もやりながらできるようになってきたことがたくさんあります。
金田一社長
「苦手意識」があると進まないので、外部の人材や企業の助けを借りてスモールステップで進めていきましょう。
会社に浸透すればさらにデジタル化は加速しますので、まずは着手することをおすすめします。
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