AI受注予測システムによるコストの削減!森羽紙業株式会社

森羽紙業株式会社

「青森の基幹産業を土台から支える、りんご生産者から圧倒的支持を集める、老舗段ボール企業のAI受注予測への挑戦」では、森羽紙業株式会社さんにおけるDX挑戦の背景とその過程についてお伺いしました。今回は、最近注目されているAI技術を駆使した受注予測システムについて、長谷川社長に再びお話を伺いしました。

事業内容
製造業
社員数
39名

AIにより解決したかった課題と施策

なぜAIを活用した受注予測システムを導入しようと考えたのですか?

段ボールの受注量の予測が今までの経験や勘に依存した結果、在庫過剰になり苦労していたことがAI導入のきっかけです。
我々は、段ボールの受注生産をしているのですが、基本は注文を受けてから製造する工程に入ります。数日前からオーダーいただいているものは見通しをもって準備しているのですが、お客様の期待に応えるために急な注文にもできる限り対応しています。その多くが、当日受注・製造、翌日出荷となるため、製造や出荷の負荷が発生し、残業の発生、配送用トラック数の増加にも繋がり、追加費用が発生します。
それを防ぐために、先ほどお話しした事前に在庫を用意するという策も取っていましたが、在庫を抱えるための倉庫や管理費用もかかり、財務を圧迫していました。
ある程度事前に用意しておくべき段ボール数を把握できていれば、最適な在庫管理ができると考え7年ほど前から試行錯誤していましたが、なかなか実現できませんでした。そこで、青森県庁へ相談したところ県の紹介で数社との打ち合わせ後、東日本電信電話株式会社さんとマッチングし、AIモデルを提案いただいたのがスタートです。

(森羽紙業、NTT東日本青森支店作成)

AI受注予測システムについて具体的に教えてください

このシステムは、過去のデータをもとに将来の段ボール注文数をある程度的確に予想します。
まずは、AIモデルに必須であるデータの収集と整理を実施しました。社内の実績データとして、これまで顧客がいつ、どれくらい何の商品を購入したか分かるデータと製造データを過去8年間分整理しました。また、オープンデータである市況情報や天候、カレンダーのデータを集めました。社内の実績データと市況や天候等のデータを合わせて学習させることで、段ボール製造数を予想するAIモデルを構築しました。

オープンデータとは
政府や企業などが、持っているデータを誰もが容易に使えるように公開しているものです。

メンバー写真(森羽紙業、NTT東日本青森支店作成)

AI受注予測システムの効果

導入の効果を教えてください

AIを使って、飛び込み受注分も見込んだ注文数を予測し、計画的な生産を行います。
そうすることで、業務時間内に作業を終えることができる、余剰在庫を削減できる、追加での配車が不要となるためコスト削減が見込まれます。
テストとして過去一定期間の受注量をもとに「①計算による平均値」と「②AI予測」の予測精度を比較したところ、30%以上の改善を図ることができるとの結果になりました。これをもとにAI受注システムの導入効果を算出すると、年間約800万円以上のコスト削減効果となります。
テスト後すぐに実装をはじめていますが、大型トラックの配車数を2台、在庫数も2割削減に成功しており、かなりの金額の削減効果が実際出ています。今後も、デジタル技術を活用した経営は必須だと考えています。

(森羽紙業、NTT東日本青森支店作成)

森羽紙業株式会社

所在地 〒037-0015 青森県五所川原市大字姥萢字桜木28番地1号MAP
TEL 0173-35-2646
URL https://iihako.com/

森羽紙業株式会社が活用した令和5年度青森県DX先行モデル創出支援事業費補助金はこちら