DX(デジタルトランスフォーメーション)による「組織体制の強化」の事例をご紹介します。DXにより、組織は効率的な情報共有やコミュニケーションツールの導入、データ駆動の意思決定などを実現し、組織の柔軟性や迅速性を向上させます。また、ワークフローの自動化やプロジェクト管理の効率化により、タスクの進捗状況やリソースの活用状況をリアルタイムに把握し、組織全体の調整や改善を促進します。ここでは「組織体制の強化」に成功した事例の一部を紹介します。
「遊び」からはじめたDX、ポテンシャルのある人材の発掘・育成とスモールステップによるデジタル化で「働いていて良かった」と思える会社を目指す
切削加工による自動車・建機等の工業製品用部品製造
従業員が「この会社で働いて良かった」と思える環境を目指し、デジタル化に取り組んだ。若手従業員にデジタル知識を身に付けさせるための研修や自動化ツールの活用を促進。成果の可視化により社員のモチベーションが向上し、生産性も向上した。
レガシーシステムの刷新をきっかけに、工程管理のデジタル化やAI活用による人材育成に取り組み、従業員の作業効率が向上
染色整理加工、生地企画製造販売、縫製品企画製造販売
基幹システムの更新ができなくなったため、アパレル染色整理業を継続するためにデジタル化に取り組むことを決断。生産スケジューラの導入や工程管理の一元化により、納期管理や生産性が改善され、ムダの発見や作業効率の向上につながった。また、AIを活用した色味の検査システムの導入により、人材育成にも取り組んでいる。
データの見える化による劇的な稼働率向上と、そのノウハウを活かした新ビジネス展開
精密樹脂成形加工・組付、溶着、金型設計制作
システム開発に取り組み、工場設備の見える化とムダの削減を重視した生産性向上を実現。稼働率が上がり、チョコ停の原因も解決された。コロナ禍でもシステムによる適切な人員配置が可能となり、労働生産性が向上し、経済的な影響を最小限に抑えることができた。ノウハウを活かして社外サービス展開も行っており、DXにより企業体質と変革力を身につけている。
デジタル化により事務と現場が社内一丸となって更なるデジタル化・作業効率化に着手し、属人的な仕事が減少・残業時間削減
精密研磨加工
成形難度の高い樹脂の製造に強みを持ち、多品種小ロット生産を行っているが、図面管理と工程管理に課題があった。図面管理はデータベース化し、工程管理は稼働状況の見える化を実現。これにより、作業効率が向上し、事務社員の残業時間が減少し、現場と事務の役割分担が効率的になった。事務社員の意欲と熱意が現場に波及し、デジタル化を進める社内文化が形成された。